ご近所づきあいは大切です。
何にも頼ることなく自分だけで生きていけると信じていた若いころならともかく、
歳をとると一人で生きていくことの難しさ寂しさ頼りなさが身に染みてきます。
特に健康。
特に災害時。
数日前に関東を直撃した台風15号で、そのことを少し体験することができました。
被害にあわれた地域の皆様には心からお見舞い申し上げます。
台風15号、静岡に上陸か
2019年9月8日の日曜夜中から9日未明にかけて、コンパクトで強力な台風15号が静岡~関東を直撃しました。
その時私は静岡の奥さんの実家におりまして、ニュースで流れる
「静岡に上陸か」
の文字にビクビクしていましたが、
静岡県の中でも静岡市はそれほどの被害はなく、買っておいた乾電池もロウソクも使わずにすみました。
しかし少し東にある沼津市は浸水などの被害でニュースになるという、
事前の「コンパクトで強力」という予報通りの状況でした。
実は未明に三浦半島を通過、関東直撃!
ニュースや天気予報では静岡に上陸と予想されていましたが、
9日午前3時前に神奈川県の三浦半島付近を通過、
午前5時前に千葉市付近に上陸しました。
・・・という情報は、台風が過ぎ去った9日月曜日の朝、快晴!の静岡で知ったのですが、
その時は
「静岡は何事もなくてよかった~」
「横浜の自宅大丈夫かなぁ」
ぐらいの印象でした。
ですが実は、
- 中心付近の最大風速は約40メートル
- 関東各地で観測史上最大の瞬間風速を観測(千葉県千葉市で最大瞬間風速57.5メートル)
- 関東に上陸した台風では過去最強クラス
- 神奈川県、静岡県、東京都では、合わせて39万人以上に避難勧告が発令
- 東海道新幹線の上下線約100本が運休
- 羽田空港や成田空港を発着する国内線・国際線約130便以上が欠航
- JR東日本は計画運休を延期して9日10時まで運休
- 他の首都圏鉄道各社も運休
- 千葉県や神奈川県などで約93万軒超が停電
という、凄いやつだったのでした。(BBC NEWS JAPANより)
# 特に千葉での被害が大きく、9/11現在未だに停電が続いているようです。一日も早い復旧をお祈りします。
これは近所の友人からのスクリーンショット、午前2時50分。
おぉ~、お目目パッチリ。
友人の話では、雨風の音が凄くて怖くて、眠れなかったそうです。
近所でも、工事の足場が崩れたり、大きな木が倒れていたり、小鳥の死骸がたくさん落ちていたりしているとのことでした。
そしてセミの鳴き声がしないと。
みんな飛ばされちゃったのかな・・・
急に横浜の自宅が心配になってきました。
首都圏の鉄道は大混乱
JRは前日から運休を決めていましたが、8時運転開始の予定が10時にずれこみ、他の私鉄各社も運休が相次いでいました。
雨風に強い京浜急行ですら運休。
通勤の皆さんが駅で列をなす様子がニュースで流れていましたが、本当にお疲れ様です。
こういう時こそ会社への忠実心が試されるとき!orz
サラリーマン諸氏は、いかにして会社にたどり着いたかの武勇伝を作るためにも、ここは列に参加しないわけにはいかないでしょう。
私もそうでした。
会社が「来なくて良し」と言ってくれないと、行くのが普通みたいな同調圧力が働きます。
行かなかったとしても、出勤武勇伝の代わりに「いかにして会社に行けなかったか」もしくは「なぜ会社に行かなかったか」を語らなくてはならない… かもしれないですもんね。
あぁ、これ、いじめの構図だ…
結果から言うと、疲れて会社に行っても役に立たないし、誰がその時会社に来たかなんて3日もたてば誰も覚えていないんですけどね。
道路も大混乱
鉄道だけではなく、道路も大混乱でした。
この日(月曜日)は、静岡から横浜に帰る日。
朝の交通情報では東名高速の通行規制が心配でしたが、前日の富士~清水の通行止めも解除され、横浜までは何の規制もありませんでした。
横浜青葉~東京の通行止め規制と海老名から横浜町田ICまでの渋滞が気になりましたが、渋滞はいつものこととあきらめて、昼過ぎに横浜に向かって出発。
横浜町田IC手前までは大体順調。
富士山もよく見えました。
ところが・・・
横浜町田IC手前から渋滞、路肩にはICでおりる車が列を作っています。
2Km手前ぐらいで列に加わり、進むのを待ちますが、
進まない・・・
50分ぐらいかかって、やっと出口車線まで辿りつきました。
時速2Km以下か (*´Д`)
列に並んでから1時間半かかって料金所にたどり着くと、その先のバイパスも大渋滞。
こりゃダメですね。そこまで来てやっと気が付いたんですが、
ナビの一般道は渋滞印で真っ赤っか!
首都高速も、横浜横須賀道路も、通行止め!
どうやって帰ればいいんだこれ・・・
ナビを頼りに通ったことない道で帰りましたが、東名高速を出て自宅までスムースなら30分のところ、3時間かけて辿りつきました。
さすがに疲れたよ・・・
心配だった自宅の様子は・・・
自宅に着いてすぐ、外回りのチェックをしました。
心配だった庭木は枝が何本か飛び散ってちょっと傾いてるのがあるけど倒れてはいない。
窓ガラスも割れてない。自転車が倒れてたけど想定内。ベランダのスリッパとか無くなってるけど仕方ない。
うん、大きな被害はないかな…
と思ってたら裏の方から奥さんの「あらぁ~~?」という大きな声が。
「これ、お隣の屋根じゃない?」
おぉぉぉ、確かに。
長さ5m、幅50cmぐらいの大きな部材です。
こんなものがはがれて飛んできたとは、恐るべし15号。
外壁の高い所に赤い塗料が付いて、当たった跡がありました。
もう少し上だったらガラスが割れているところでした。
あっぶねぇ~~ (''Д'')
その日のうちにお隣に連絡して、次の日一緒に撤去作業をしました。
普段のおつきあいがトラブルを防ぐ
ここからが本題です。
お隣の屋根が壊れてしまったのは災難ですが、それが次の被害を生まなかったのは幸いでした。
うちの外壁がちょっと汚れたぐらいで、何も壊れなかったのは不幸中の幸いです。
今回、気が付いてすぐにお隣のインターホンを鳴らせたのは、お隣とあいさつや日常会話をする仲になっていたからです。
そうでなければ相手がどういう反応をするかお互いにわからず、次の日に一緒に撤去作業しましょうとかいう段取りもスムースに決められなかったと思います。
人によってはいきなり「どうしてくれるんだ!」と怒鳴り込んだり、小さいことを「元通りにしろ!」と文句をつけたりするかもしれません。いや実際そういう人は、いる。
大抵の場合そういう人は、他人を許せなかったり、相手が怖いあるいはわからない相手に対して、最初から大きく出ておきたいタイプなんでしょう。実は小心者なんだろうなあと思います。
日常生活でもそういったマウンティングをとる人は実際いるし、私は大嫌いなんですが、そういう人に限って一旦関係性ができてしまえばつきあうのは意外と楽だったりします。それでも嫌いなものは嫌いなんですが(笑)
ご近所づきあいでも、最初は「どういう人なんだろう」と不安があります。
お隣も、我々家族が引っ越してくるときは不安があったようです。実際、お隣のご主人とお友達になるまで9年かかりました(笑)
別に避けていたわけではなく、挨拶はしていましたが会話をする機会がなかっただけで。
地元のお店で偶然隣の席に座って、そこから一気に距離が縮まりました。
ビバ、地元 (*‘∀‘)
お陰様で、今回のようなことがあっても「OK,OK」で片付けが出来たわけで。
逆に、また飲みましょうの話で盛り上がりました。
これからも縮めていきたいですね。
災害時に協力できるご近所づきあいを
周りなんか関係ない、一人で生きていきたいと思っても、
人は老いていくものだし、やがて体は不自由になるし、自然災害の前には無力です。
助け合わなければ生きていけない瞬間はあります。
その時、お互いに手を差し出せる関係があれば、どんなに助かるでしょう。
ご近所づきあいのポイント
- あいさつ、笑顔、会話
- 話しやすい関係、聞き役になれる、雑談ができる
- 名刺なし、肩書きなし、勝ち負けなし
そんなあたりまえのコミュニケーションが、歳と共にますます重要になってくると感じた出来事でした。