「上場企業で希望退職者の募集が急増」というニュースが目に飛び込んできました。
定年前世代の皆さん。
「妖精」だ「妖怪」だ「50G」だと言われながらも会社にしがみついていることが、だんだん難しくなってきているようです。
50Gとは?!働かないオジサン問題再び
「働かないオジサン」問題について、「働かないおじさん『50G』の未来は?」という面白いタイトルのコラムが。「5G」ならぬ「50G」とは?これまたうまいこと名付けたもんだ笑。やはりこの問題、これからますます大きくなりそうな気がします。50G対策、考えましょう。
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上場企業の早期・希望退職者募集が約3倍に
前回、味の素が50歳以上管理職の希望退職を募集というニュースをご紹介しましたが、味の素だけではなく、企業のリストラが増え始めているようです。
特に中高年サラリーマンには刺激的なデータです。
■上場企業の早期・希望退職者募集が急増 18年の約3倍に
ITmedia ビジネスオンライン 2019年12月06日
東京商工リサーチの調査によれば、2019年1月~11月に早期・希望退職者を募集した上場企業は36社だった。対象人数は1万1351人。
過去20年で最小だった18年(1~12月)と比べると、どちらも約3倍に増加した。
バブル崩壊後の2001-2003年と、リーマンショック後の2009年は、実施企業数も総募集人数もすさまじい数ですが、
その後2010年からは落ちついた減少傾向にあり、昨年2018年は過去20年で最小でした。
「もう、大丈夫かな」
と、あの頃のリストラの嵐をぼんやりと忘れ始めていたあなた、また首筋が寒い季節がやってくるかもしれません…
2019年は昨年の3倍という急増ぶり。
この勢いだと、来年はさらに増えるのではないでしょうか。
前職では、バブル後、リーマンショック後、大勢の仲間が職場から会社からいなくなりました。
去る側も見送る側も、寂しいものでした。
それでもまだ、バブル期に大量採用された「50代おじさん世代」は、たくさん会社に残っています。
次にリストラがあるとしたら、この世代がターゲットになることは確実でしょう。
希望退職募集は、50代がターゲット
希望退職の募集対象をみると、中高年、特に50歳以上がメインターゲットになっています。
同じ記事から引用、
- 味の素 50歳以上の管理職から100人程度
- LIXILグループ 50歳以上、勤続10年以上
- みずほFG 50歳以上
- ノーリツ 45歳以上
- ファミリーマート 40歳以上 800人
- 日立金属 管理・専門職対象
他にも、
- パイオニア 上場廃止後に募集予定
- 毎日新聞社 約200人
- 産業経済新聞社 約180人
会社の生き残りをかけて若返りが必要なら、一時的な支出をしてでも希望退職の募集をするでしょう。
もし今、あなたの会社で希望退職の募集があったら、…どうしますか?
会社を辞める理由、奥さんに説明できますか?
※画像は本人とは関係ありません(^^;
57歳で早期退職。
その頃の私は、前職の会社にあった「早期退職優遇制度(ちょっとだけお得)」の適用リミットである58歳まであと1年となり、これを使って定年前に退職しようかなということは考えていました。
実家の事情で、それをちょっと前倒ししたわけです。
タイミングよく希望退職の募集があったらラッキーだったのですが残念ながら?それはなく、待ちきれずに?自主的な早期退職となりました。
自分の中では肚を決めていたものの、
一番緊張したのは上司でも人事でもなく、奥さんに打ち明ける時でした。
- なぜ辞めるのか?(理由)
- 今なのか?(タイミング)
- 辞めた後どうするのか?(行動)
- やっていけるのか?(収入)
会社には1つめか、せいぜい2つめぐらいまで伝えればいいですが、
奥さんには4つ全部話して、合意してもらわないといけませんから。
特に最後の質問が答えづらかったですねー。
起業に挑戦したいということはその前に話していたので(これはこれで一大決心でした)、いずれ会社を辞めることは薄々わかっていたでしょうが、しばらくお金にはならないだろうし、退職金が入るにしても何年もつのやら不安しかなかったし…
会社から離れても、家を守っていく責任からは逃れられません。
幸いにして娘はすでに社会人、息子も次の年には入社が決まっていたので、気がかりなのは家のローンだけというタイミングでした。
まあ何とかなるでしょう、仕事も探すし、ということで納得してもらえたように思います。
実は奥さんも少しばかり働いているので、「何とかなるんじゃないか度」はそこそこありました。言わなかったけど^^
それよりも、私が一日中家にいることの方が不安だったらしい(汗)
【突撃インタビュー】会社を辞めると聞いたとき、妻は何を思ったか
退職を決断したら、次の悩みは家族にどう打ち明けるかですね。反応は。反対されたらどう答えたらいいか。私の場合、大きく反対されることはありませんでしたが、実際には奥さんはどう感じていたのか…?時間が経ったところで、勇気を出して聞いてみました。
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会社に残る理由、自分で納得できますか?
残れる・残れないは別にして、会社に残るならば、それをポジティブに考えたいもの。
嫌々ながら会社にしがみつくのは、自分にとっても会社にとっても不幸なことです。
とは言っても、「嫌になったから辞める」みたいな軽い理由で会社を辞められないのが我々定年前世代。
会社を辞めることのリスク、残ることのリスク、よーく考えましょう。
■残っても地獄、辞めても地獄……多くの日本人が悩む働き方の現実
ITmedia ビジネスオンライン 2018年12月06日
今の会社でやりたくてもやれない不自由を感じていたとしても、辞めたところで本当にやれるかどうかは全く分からないということ、日本はまだまだ肩書き社会なので、今の会社名や肩書きがなくなったときに社外の人や同僚が変わらなく付き合ってくれるかというと、それは全く未知数であるということだ。
それだけのリスクを背負ってもどうしてもやりたいことがあればやるべきだし、覚悟が固まりつつあるのであれば、他人の意見は聞き過ぎないほうが良いとも言う。
要するに、日本の場合は、「残っても地獄、辞めても地獄」ということが往々にしてあるので、強い覚悟がなければ無駄なリスクをとるべきではないのだ。
会社に残ると決断したら、当たり前のことですが、会社のために働く覚悟が必要です。
50代は常に会社での存在価値を見られている時代になりつつあります。
年功序列のエスカレータに乗ってお気楽に出勤していればお金をもらえる時代ではなく、これからもパフォーマンスを上げ続ける必要があるでしょう。
それはそれで大変です。頑張ろう。
辞めるも残るも、「人生の楽しみ方」を考えて
このところ、会社を辞めた人、辞めようと思っている人と会話する機会が増えています。
偶然なのか、単にそういう年代と会う機会が多かったからか。
今の世の中、50代の定年前世代が会社に居づらい状況、やりがいを感じられない環境になっているようにも感じます。
しかし我々年代にとっては、長く働いてきた会社を辞めるのは一大決心。
私もそうでした。
辞めるのも、残るのも、大変です。
ですが、「辞める理由」「残る理由」より、「その先どうするか」の方が、それからの人生にとって大切です。
もちろん「今」も大事ですが、「その先の人生」を楽しくするにはどうしたらいいかを考えたいものです。
何を大切にするかは、その人の年代や事情によって様々でしょう。
しかし、すでに会社で十分働いてきた我々定年前世代には、仕事や収入のこと以外に、その先の「人生の楽しみ方」にも頭を使ってほしいのです。
ちょっと楽しく、人生を締めくくりたいじゃーありませんか。