この春のコロナの自粛期間中、懸念事項をひとつ片付けました。
それは、窓ガラスにこびりついた布ガムテープの除去。
2019年10月、記録的な台風19号に備えて貼った布ガムテープ、主がいない子供部屋2部屋分ガラス5枚の剥がし忘れに気がついたのは3か月後、ありゃまー。
剥がしてはみたものの、粘着部分が粉状になってガラスにこびりついて、ちょっとこすったぐらいじゃとれやしない。
以来、ネットで情報を仕入れては試してみたものの、そう簡単には剥れてくれず、やってみてはめげるの繰り返し。臭いし疲れるし…
それから約半年間、ああでもないこうでもないの末にやっと、
「いける!」
という方法を見つけました。
使うのは、ほぼ家にあるものと100円ショップで買えるもの。
同じように困っている・これから困るかもしれない誰かのために、記録に残します。
ご参考になれば幸いです。
※窓ガラス以外の場合、除光液(アセトン)が対象物を痛めないかを確認してからお試しください。
2020.9.12追記
追加情報として、NHK朝の情報番組「あさイチ」(9/8放送)で特集された「家にあるものを使ったガムテープのはがし方」(ベタベタがあるうちに有効)と、新たに検討中の「飛来物からガラス窓を守る方法」についてまとめてみました。
【続】窓ガラスのガムテープ ~ はがし方と守り方
大型台風への備え、毎年必要になりそうです。NHK「あさイチ」で粘着テープのはがし方を特集していました。貼ってから時間が経っていない場合ですが、アーカイブしておきます。それと、窓ガラスを飛来物から守る方法も検討、バージョンアップしました。
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2019年の大型台風
2019年は、9月に15号、10月に19号と、二つの記録的な大型台風が関東地方を直撃しました。
台風15号の時は実家の静岡にいたのですが、台風は当初予想進路の静岡をそれて関東を直撃、特に千葉県には大きな被害をもたらしました。
横浜に帰ってみると、隣の家のトタン屋根の一部が我が家に飛んできていたり、裏の家の瓦屋根がいくつか飛んできていたり。
いずれもちょっと傷がついたぐらいで大きな被害はありませんでしたが、窓ガラスに当たっていたらと思うとぞっとしたものです。お隣は家全体が揺れて大きな音がして「怖くて眠れなかった」と言ってました。
その1か月後、その記憶がまだ強烈に残っている中、さらに大型の台風19号が同じようなコースで日本に接近。
その台風19号は、横浜の自宅で迎えることになりました。
前月の15号を上回る超強力な台風との触れ込みで、気象庁は異例の災害予告、首都圏のJR私鉄各社は計画運休、スーパーなどお店も休業を予告、人々は食料品や災害グッズのまとめ買いに走る。
NHK静岡の佐藤あゆみアナウンサーが全国放送で
また何が飛んでくるかわからないので、我が家も雨戸がない窓には養生テープを貼りまくりました。
しかし全部の窓に貼る前に養生テープは底をつき、近所のスーパー併設のホームセンターに買いに行ったのは、台風上陸前日の開店前。しかし何ということでしょう、開店15分前にもかかわらずお店の前には長蛇の列!みなさん考えることは同じ?
案の定、養生テープは前日の時点で品切れだそうで、ワゴンに積んであった布ガムテープを3つほど確保して帰りました。
まあいいや、布ガムテープならすぐに剥がせば跡も残るまい・・・
そう、すぐに剥がせば。
~ 台風15号、19号を振り返る参考サイト ~
●2019年の気象を振り返る① ~小さくても凶暴だった台風15号
●2019年の気象を振り返る②~相次ぐ強烈な台風で列島震撼
~ ~ ライフレンジャー トピックス
気象庁はその後、台風15号を「令和元年房総半島台風」、台風19号を「令和元年東日本台風」と命名(気象庁が台風の命名を行ったのは約42年ぶり)。
被害に遭われた皆様の一日も早い復興をお祈りいたします。
窓ガラスのガムテープのはがし方
そんなわけで窓に貼りまくった養生テープと布ガムテープ、台風が去った翌日の後片付けで「ベリベリ」剥がしました。この時はまだきれいにはがれてくれた布ガムテープです。
幸い大きな被害はなく、やれやれ… と思った頭の中に、子供部屋の窓に貼った布ガムテープのことはなかったんですねー。雑だ。
主がいない部屋はカーテン閉めっぱなしで、その後も気がつくことなく約3か月放置。
気付いたときにはすでに窓ガラスとの一体感半端なく、表面しかはがれてくれません。
ペリペリのカピカピです。(''Д'')
その後、時々思いついたように「これはどうだ」「これではがれるか」と試しては撤退、頑張ってせいぜいガラス半分から1枚やっつけてギブアップでしたが、
やっとスムーズに取り除く方法をみつけました。
前置きが長くなりました、剥がしていきましょう。
基本、養生テープを使いましょう
その前に。
粘着力の違いですが、養生テープの方がはがしやすいです。何かと便利なので、多めに備蓄しておいてもいいでしょう。
しかし、放置するとこびりついてしまうのはガムテープと同じようです。その場合はエタノールできれいにとれる、という情報があります。
用意するもの
「シールはがし」などで検索すると様々な製品が出てきますが(私もひとつ買ってみましたが)、窓ガラスに関していえば、高いお金を出す必要はありません。
除光液
シール剥がし剤も使ってみましたが(後述)、マニキュア除去用の除光液が最強でした。
成分であるアセトンが効くようです。100円ショップで売っているもので十分。130mlとか150mlで税抜き100円でした。
大きめのガラスで一本弱ぐらいの量を使います。換気には十分注意してください。
サランラップ
どこのご家庭にもあると思います。窓ガラスの面積分使いますので、足りなくなりそうだったら一本買っておくと良いと思います。どうせ使うし。
ポリ手袋
本当はアセトンに溶けない耐溶性の手袋がいいと思います。
たまたまポリエチレンの使い捨て手袋が台所にあったので、これを2重にして作業しましたが、はっきり言って万全ではありません、作業していると穴が開いて染みてきます。手荒れなど敏感な方はご注意ください。私は穴が開いてきたら取り換えて、これですましてしまいました。
家には天然ゴムの使い捨て手袋(伸びてピタッとするタイプ)もありましたが、こちらはあっという間に穴が開きました。アセトン恐るべし。
あまり心配しなくてもいいですが、作業後は石鹸で手を良く洗ってください。
激落ちくん
魔法のスポンジ、激落ちくん。水を含ませるだけで汚れが落ちる便利品で、常備しているご家庭も多いと思います。ガムテープもこれで落とせればよいのですが、粉状にこびりついたガムテープはとれませんでした。
しかし前処理&除光液とのコンビで、激落ちくんが「こする+絡めとる」をしてくれて、頑固なガムテープを軽い力で落としてくれます。
ありがとう激落ちくん!!
スクレイパー、または紙やすり
作業前に、布ガムテープの布部分をはがして粘着層を出しておく必要があります。
手ではがしただけでは布部分の剥がし残しができてしまうので、そこを削ってあげます。
我が家には細い金属ヘラと紙やすりしかなかったのでそれでやりましたが、専用工具であるスクレイパーがあったらもっと楽だったかと思います。ちなみにプラスチックのヘラでは全く歯が立ちませんでした^^;
キッチンペーパー
仕上げ拭きに使います。
ボロ布でもOK。なければティッシュでもいけるかな。
作業手順
準備ができたら、いよいよ作業開始です。
暗くなってからだとお部屋の中が丸見えになってしまうので、明るいうちの作業がいいですね。
まず換気を!
除光液の匂いとアセトン成分がたちこめますので、必ず部屋の換気を確保してください。
布部分を削っておく
はがれなかった布部分をできるだけ削っておきます。
あまり多くなければ、あとでそこだけ作業してもOK。写真は前の作業のはがし残しを削っているところです。
サランラップを窓に貼っていく
上の方から(ここ大事)、サランラップを貼っていきます。
次を貼る時には少し重ねて。
上から除光液を注いでいきますので、重なった部分で外に漏れずに下に流れるようにするためです。
除光液を上から注いで全面に行きわたせる
サランラップの一番上をちょっとはがして、除光液を注ぎ込みます。
サランラップとガラスの隙間を流れていきますので、サランラップをちょっとづつ浮かせて全面に除光液が行きわたるようにします。
あまり神経質にならずに大体行きわたっていればOK、除光液はケチらないで使いましょう。
湿らせたキッチンペーパーを貼りつけて… なんてことをしないで、ダイレクトにひたひたにします。キッチンペーパーを使うとキッチンペーパーがガラスに貼りついちゃいますし、この方が除光液が無駄になりません。
そのまま5分~10分おく
2~3分でもいいかも?記憶曖昧 (^^ゞ
除光液を含ませた激落ちくんでこする
サランラップを上から少しづつはがしながら、
除光液を含ませた激落ちくんでこするとアラ不思議!
「ヌルン」とガムテープ跡がとれていきます。
ほぼ力要らず!!
この時、激落ちくんの「白い部分」を使うのがコツ。
ガムテープが付着して黄土色になった部分では、なかなか落ちてくれません。
汚れたら別の新しい白い部分を使う、またはちぎって白い部分を出して、使います。
残った部分を削り落とす
よく見ると、がんこに残っている部分が点々と。
スクレイパーや金属ヘラ、またはカッターで、傷をつけないように注意しながら削り落とします。
仕上げ拭き
仕上げに、除光液を含ませたキッチンペーペーでガラス全体を拭いてあげます。
ここまで来たらシールはがし剤でも大丈夫。せっかく買ってきたので、ここではシールはがしスプレーを使っています。全体を見て、削り落とす、仕上げ、を繰り返します。
作業完了!
やっと、キレイな窓が戻りました!ヽ(^o^)丿
試したけどだめだったもの
状況によって効果は違うと思いますが、
「8カ月経過後の窓ガラスの布ガムテープ」で試してみた「他の手段」について、簡単にご報告しておきます。
ドライヤー
ドライヤーで温めてはがす方法があります。
段ボールに貼ったシールなどではよく使いますが、カピカピになった窓ガラスのガムテープ跡には、予想通り全く歯が立ちませんでした。
お酢
キッチンペーパーにお酢を含ませてガラスに貼り、サランラップで覆って30分ぐらい放置後、激落ちくんでこすってみました。
頑張ればとれそうな感じもありましたが相当な力が必要で、ガラスの上5分の1ぐらいやって嫌になりました。当然ですが、部屋中がお酢の臭いでいっぱいになります。
シール剥がし剤(100円ショップ)
残念ながら今回の課題に対する除去能力はイマイチでした。
吹き付けてこすっただけではダメ。サランラップ密着作戦でも除光液の圧勝。
スプレータイプでガラスに吹き付けられるので、仕上げに使うには便利。成分は、有機溶剤、炭化水素、リモネン、LPG。
シール剥がし剤(雷神)
ネットで見てそこそこ評判が良さそうでしたが、残念ながら今回の課題に対する除去能力はイマイチでした。
100円ショップのものよりはよかった印象ですが、サランラップ密着作戦では除光液の圧勝。
スプレータイプでガラスに吹き付けられるので、仕上げに使うには便利。溶剤の臭いがすごいので換気は十分に。成分は、有機溶剤(キシレン、エチルベンゼン含む)。
カッター
カッターの刃を当てて削り取るという方法もあります。
頑張れば削り取れそうですがかなりの力が必要で、ガラス全面に対してとてもやる気にならず、断念。
金属ヘラ
家にあった金属ヘラでもガリガリやってみました。
カッターより作業しやすいけど、落とすのは大変。幅広タイプではないこともあって、これも窓全面をやる気にはならず、断念。
紙やすり
紙やすりでこすってみました。表面が削れるだけで、はがれるところまではいきませんでした。
事前に試してみてガラスに傷がつくことはなさそうでしたが、ちょっと怖いですね。
激落ちくん
魔法のスポンジ激落ちくんですが、単体では歯が立たず、水を付けてこすってみても全く無理でした。
除光液を含ませてこすると、まあまあ取れます。
実際この方法で1面きれいにしましたが、時間がかかるし力がいるし疲れます。
やはりサランラップで除光液を馴染ませてからの激落ちくんが最強。除光液を含ませて白いところでこすると、ヌルンととれます。
試していないもの
こんな方法もあるそうです。
今回試していませんが、ご参考まで。
食器用洗剤
食器を洗う洗剤を原液のまま直接ガムテープの上に適量ぬって、上からサランラップをはり、そのまま、およそ1時間放置してから、ラップをはがして濡れぞうきんでこする。
エタノール
養生テープをはがす方法を検索すると、エタノール一択のようです。
ガムテープの場合は色々な方法が出ているのに、なんと明快な解決手段。やっぱり養生テープの方が後もラクそうですね。エタノールがガムテープにも効くかどうかは、試していませんがやってみる価値はあるかも。
スクレイパー
面積とこびりつき具合によるかと思いますが、この手の幅広のスクレイパーがあれば、ガリガリと削り落とせることもあるようです。
私の場合は家にあった幅狭の金属ヘラでガリガリやってみましたが、かなり力がいる作業で、あれをガラス5枚分やる気にはなりませんでした。
今思えば、除光剤で柔らかくしてから激落ちくんの代わりにこれを使ってこそげ落とすという作戦もあったかも… ガラスに傷をつけないように注意してください。
ガムテープ以外にも活躍の機会がありそうなので、一家に一本あるといいですね。
液体カーワックス
ベトベト成分を取り除くのにいいという情報がありました。
でも、ベトベト成分だけのところまで行けたら、残った除光液とキッチンペーパーで拭けばいいのかなと思います。
備えあれば、憂いなし
いかがでしょう、あきらめていたガムテープ跡も、何とかなりそうな気がしませんか?
私はこの方法で、何とかなりました。(^^)v
もしまたやるはめになったら、次はスクレイパーを併用してみたいかなと思います(ガラスに傷をつけないように注意しながら)。
それよりも、養生テープを非常用グッズに加えておいた方がいいですね。
近年、「今まで経験したことのない」とか「何十年に一度」クラスの自然災害が頻発しているように思います。
非常用災害グッズ、準備していますか?
我が家では昨年の教訓から、新たに養生テープを5本ほど常備するようにしました。
(追記)
これを読んだ友人から「布マスカー」というものを教えてもらいました。よく塗装現場でみるあれですね。布マスカーのビニールを広げてガムテープ(又は養生テープ)を格子状に貼っておけば、硝子が割れても室内の被害は最小限に抑えられるそうです。確かに、これあると便利かも!!是非買っておこう!!
あと最近、アウトドア用ポータブル電源を買いました。ソーラーパネルでの充電も可能で、停電があっても少し安心です。というか、かなり安心感あります。
まだ停電では使ってませんが、モバイル機器の日常の充電はこれとソーラーパネルの組み合わせでまかなえていて大変便利!
JVCケンウッド ポータブル電源 容量626Wh 搭載 BN-RB6-C
今回のコロナ禍でもわかりましたが、行政が何かしてくれるのを待っていてもダメですね。冷静に対応できるよう、自ら備えておかないといけません。
その時になってあわてて「買いだめ」に走ることのないよう、普段から備えておきましょう。備えておこうと思います。
今年は大きな台風が来ないことを祈りつつ・・・
2020.9.12 追加情報UPしました↓
【続】窓ガラスのガムテープ ~ はがし方と守り方
大型台風への備え、毎年必要になりそうです。NHK「あさイチ」で粘着テープのはがし方を特集していました。貼ってから時間が経っていない場合ですが、アーカイブしておきます。それと、窓ガラスを飛来物から守る方法も検討、バージョンアップしました。
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