前回の続きです。
「できた!」がある充実した毎日を送ろう、
小さな「できた!」がたくさんあるものを始めよう、
ということを書きましたが、
今回はその具体的な例として「ドラム」を全力でおススメしてみようと思います。
伝わるかなー、伝わるといいんですけど…
楽しい毎日のために、「できた」を生活に取り入れる
定年後「会社を辞めたらやることがなくて困った」なんてことにはなりたくないですよね。充実感のある毎日を送るには、ただ時間をつぶすのではなく、自分をアップデートしていけるものを、自分の時間の中にいれていきましょう。それには情報収集と行動、そして好奇心です。
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「ドラムやってます」の意外性
「楽器を習おう」でまず頭に浮かぶのは、ギターやウクレレの弦楽器、ピアノやキーボードの鍵盤、サックスやトランペットの管楽器… かと思います。
打楽器というかドラム人口はそれほど多くはないですし、家にドラムがある人なんて、家にグランドピアノがある人より少ないんじゃないでしょうか、調べたことないけど。電子ドラムと電子ピアノの数を比べても、たぶん負けるでしょうね。
でも、だから、
「ドラムやってます」のインパクトは結構大きい!(個人の感想です)
場合によってはそれ聞いただけで「かっこいい」と言われます、演奏を見たわけでもないのに(笑)
ギター人口に比べるとドラム人口は極めて少ないので、「バンドやろうぜ」なんて時には重宝されます。
そのあとの「どの程度できる?」の探り合いをうまくのりきる術は必要かもしれませんが…
ドラムには、小さな「できた」がたくさんある
ドラムは体全体を使う楽器だから、体を動かすことが好きな人なら好きになるはず。叩く姿に個性が出ます。
何といっても叩けば音が出るから、とっつきやすくて簡単!!
でもそれを「音楽」にするには、しっかりとした基礎とテクニックが必要です。
ドラムセットが生まれたのは19世紀末ですが、音楽の発展にあわせてセットそのものも叩き方にも数えきれないくらいのバリエーションが生まれました。
簡単なパターンができるようになっても、そこに一つ音を足すだけで頭が混乱して、叩く場所を変えるとわからなくなって、少しの強弱をつけるだけでまた叩けなくなって、スピードを上げるとメチャメチャになって…
頑張って練習してトータルで叩けるようになるとすごくカッコよくなっていて!
でも、できたと思ったら実はリズムがズレていたり、またその先があったり…
みたいに、理論とか知らなくても簡単に音が出せる割に、その先も長く楽しめて奥が深い楽器です。
真面目にやればやるだけ、小さな「できた!」を感じることができます。
人前で叩く機会もそこそこ増えてきた私ですが、できないことだらけ・できるようになりたいことばかり。
この先もまだまだ楽しめそうです。
「できた」のレベルは無限大
例えば、誰でもすぐに叩けるようになる「ドン タン ドド タン」の8ビートですが、
手足がバラバラに動くようになった!
なんかそれっぽく叩けた!
…から始まって、
音楽に乗って叩けるようになった!
出る音や音量を気にするようになった!
タイミングがばっちり正確になった!
…など、いくらでも改善するところはあります。
基本パターンで1曲押し通すだけでもニコニコもので楽しいですが、さらにちょっと新しいことを加えて、
小節の間にフィルインを入れられるようになった!
ちょっと違うパターンを叩けるようになった!
1曲通してコピーできた!
…など、いくらでも発展のさせようがあります。
同じパターンを叩いても人によって個性が出るもので、たった2本の棒と手足の使い方だけで音に違いが出るんだから面白いですね。
出来る範囲でやっても楽しいし、少しづつできることを増やしていけるのが、ドラムの面白いところです。
老化防止に抜群!体と脳の連携の訓練
ドラムは、体全体を使います。
右手がこう叩いている時に左手はこう、右足はこのタイミングで、左足は… と、普段やらない動きをやらなければならないので、最初はまったく思い通りに手足が動いてくれません。
例えば、右手で三角を書いて、同時に左手で四角を書いて、みたいな。
あー!もう!できない!!
とイライラしますがあら不思議、一旦できてしまうと「どうして今まで出来なかったんだろう」と不思議なくらいに当たり前にできてしまいます。
自転車の練習と同じですね。
ところが「出来た」と思っても、手足のタイミングが微妙にズレてリズムがふらついていたり、スピードをコントロールできなかったりして、脳と体の訓練は続きます。
そして、やったことのない組み合わせはいくらでもあって、難易度はいくらでも上げることができて、全身を使った練習のネタは尽きることがありません。
楽器演奏は認知症の予防に効果があることが、つい最近学会でも認められました。
その中でもドラムは効果抜群! …とはまだ証明されていませんが、恐らくかなりの効果があるはずです、きっと!
脳にも健康にも効果抜群!楽器演奏のススメ
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続ける、いつの間にかできている、楽しくなる
何かを習得したいときには、少しづつでも毎日やることが大切!
…なんてことを今あらためて、痛切に感じています。
成長のカーブはなだらかな曲線ではなくて、ずっと続けているとある日突然に「あれ?できてる」という瞬間があったりします(最近、キングコングの西野氏が同じような話をしていて非常に共感しました)。
ドラムには特別な筋力とか柔軟性とかは不要です。
手足の使い方が課題になるので、「できる瞬間」が割と頻繁に訪れます。
普段やらない体の動きを練習するという意味では「リハビリってこんな感じ?」と感じることがあります。
「こうやりたいのに手足が言うことをきかない~!笑っちゃうぐらいできない~!」という動きも、やっているうちに脳と手足の神経がうまく連動するようになって、ふとした瞬間に「あら、できた!」ということがしばしば。
この瞬間に、脳が活性化している感覚です。
以前、近くのスタジオで個人レッスンを受けていましたが、レッスン日の前にちょっとだけ練習するぐらいの不良生徒でした。そりゃなかなか上手くならんわなー。
今、心新たに基礎のオンラインレッスンを受けていますが、「毎日練習することを習慣化する」こともプログラムに入っていて、お陰様で毎日スティックを振っています。これがじわっと効くんですよ。
「今日やらないことを決める」からの、一日の過ごし方
これはいい!と思える1日のスケジュールの立て方を最近実践しています。そのためか「今日は頑張ったな」感を得られる日が多いような気が… やることが多くて忙しい人にも、やることがなくて暇な人にも、とても簡単で効果があるのでご参考にしていただければ!
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例えば、教えてもらった新しいグリップ(スティックの持ち方)がしっくりこなくて、特に左手が右手のようないい感覚にならなくて、メトロノームにあわせてひたすらタカタカタカタカやってました。
それだけで1時間とか2時間とか。
最初全然ダメでしたが、何日かやっているとある時「ん?」と感じるいい瞬間があって、それが1時間の最後の方だったのが、次の日は30分ぐらいでその感覚になって、次の日は20分ぐらいで…
という具合です。
ところが「できたかも!」と思っても、ちょっと違うパターンで叩いてみるとまた変で、次はそのパターンでひたすら1時間… みたいな(笑)
きりがないですね。
でも、そうやって少しづつ成長を感じることができるポイントが小さく沢山あるので、それを楽しみに続けることができます。
周りからはわかりづらいですが、本人的には小さくガッツポーズなんですよ。ホントに。
ドラムをやることのメリット
上記以外にも、ドラムには他の楽器にないメリットがあります。
ドラムは全身運動
先ほども書いた通り、ドラムは全身を使います。
スティックを振るには、肩、腕、手首、指を使いますが、指先を使った細かい音から、肩までを使った大きな音まで、出したい音に応じて肩から先(もっと言うと上半身全て)を使うことになります。
バスドラムとハイハットを鳴らす右足左足も、ももの上げ下げ、かかとの上げ下げ、つま先の運動など、足全体を使います。
筋肉をつけるような負荷がある運動ではありませんが、体全体をコントロールする全身運動であると言えます。
自分の出した音を耳で聴きながら両手両足を上手に動かす訓練をする、「音を奏でるダンス」ですね。
これから老化を迎える体の機能を維持していくのにもいいんじゃないかなー
なんてことも期待しています、自分に (*^^*)
どこでも練習できる
まずは棒(スティック)が2本あればOK!
「5A」と言われるのが、標準的な長さ太さ重さのスティックです。ちなみに5Bは5Aより少し太くて重く、7Aは5Aより細くて軽いです。
軽い方が使いやすいように思えますが、打面からの跳ね返りを上手に使うのが上達のコツなので、ある程度重さがある方が使いやすく、音量も稼げます。ちなみに私が今使っているのは普通の5A。
どれがいいの?と聞かれたら、定番のこれをおススメします。私も持っています。ここから始めて、好みのスティックを見つけていくのがいいのではないでしょうか。
できれば練習用パッドもあると、跳ね返りとか音の感じとかがちゃんとわかるのでいいですね。どちらもそう高くないので一緒に買っちゃうのがいいかも。これも定番をひとつご紹介しておきます。
使わないときは安定感抜群のコースター代わりにもなりますよ。いやダメ、大事に使いましょう。ずいぶん汚れちゃったなぁ…(^-^;
スティックがなくても、座って手足をパタパタ動かすだけで練習になります。電車でも、テレビを見ながらでも…
お勧めはできませんが、退屈な会議中に手足を「小さく」動かして、人知れず練習することも可能です。つい動きが大きくなって上司にバレないようにご注意を。でもリモート会議ならバレませんね(笑)
出したい音が見えている
和音がどうとかどこを押さえればとか、難しいことは無し!
とりあえず叩けば音が出る!
どんな音が出そうかは、見れば大体わかる!
小さいのは高い音が、大きいのは低い音で鳴りそう。シンバルは見たまんま、叩けばジャ~ンと派手に鳴ります。
そしてドラムセットに座ったときの高揚感。
男の子なら宇宙船の指令室を想像する?かどうかはさておいて、「さあどうする?オレたちをどう鳴らす?」みたいに奏者を取り囲んでいます。この囲まれ感がいいですよねー。
さあ、今日はうまく鳴ってくれるかな…
難しくないけど、難しい
何回も言うように、叩けば音が出る楽器です。
「叩けばいいんでしょ?」と、太鼓の達人の延長ぐらいに考えられがちです。
しかししかし、その先があるわあるわ。
経験者はよくおわかりだと思いますが、簡単なことから始まって、いくらでも難しいことがあるんですよ。そんなことできるの?みたいなことが沢山あるんですよ。
狙った音を、狙ったタイミングでバランスよく鳴らすための地味な練習は、その先の自分の成長が約束されていて楽しいですねー。
だって、今より下手になることはないし。
やればやっただけ上手くなるはずだし。
信じる者は救われる。いつか (*'ω'*)
そして、間違えるとすぐわかっちゃうのがドラムです。厳しい~!
難しい理論とか知らなくても、リズムがズレたら聞いてる人にすぐにバレちゃう。ボーカルが音程を外したり歌詞を忘れたりするのと同じぐらい目立つ。
バンドでリズムがズレるとドラムのせいにされがちなのもつらいところ。本当は他の楽器がズレていても、リズムをキープするのはドラムの役目だろとばかりに睨まれるのはよくあることです。
で、実際に自分がズレているのも、よくあることです。
さあ、練習しよう (^^ゞ
自宅でも練習できます
スティックとパッドがあれば基礎練習はできますが、タム移動の練習などはパッドではできません。
ドラムセットを想定した練習にはやっぱり、電子ドラムがあるといいですね。
最近ちょっと驚いたのが、今オンラインで習っている先生が自宅用に買った電子ドラムのこと。
「ローランドのTD-1」なのですが、これ確か10年ぐらい前に発売されたモデル。「小ちぇぇ~~!これなら家に置けるかも!」とそれまで高根の花だった電子ドラムが急に身近になって、にわかに電子ドラム熱が上がったことを覚えています。
でもやっぱり最廉価モデルでオモチャっぽくて、その後いろいろと安めの電子ドラムがでてきたのもあって、結局もうちょっとドラムセットぽいやつを買いました(店頭展示品を廉価で^^。ちなみにYAMAHA)。
ところがつい最近、その先生が自宅用に買ったのがそのTD-1!
バリバリのプロがこれを選ぶとは!!
弘法は筆を選ばないんだなぁ…
バスドラダブルとハイハットスプラッシュ奏法 - 黒田和良YouTube
電子ドラムが静かかというとそんなことはなくて、パッドを叩く音は結構響きます。一番響くのはバスドラムのパッドを叩くペダルの音というか振動で、どうしてもこれが床に伝わってしまうんですね。
このモデルはペダルはあるけどパッドがない、「叩かない」「踏むだけ」のタイプなので、ずっと静かなはずです。どのくらい音や振動があるかは、お店で叩いてみて踏んでみて、ご確認ください。
生ドラムとは違う方式なので「本物じゃないよな」という目で見ていたのですが、先生が何の問題もなく使っているのを見ると「ごめんなさい」と首(こうべ)を垂れるのみ。(^^ゞ
ドラムなんて置けないわ~
と思っている方も、このサイズなら、この音レベルなら、と思うかもしれません。気になったら是非一度現物を、お確かめください。
興味が湧いたら、やってみよう!
好奇心と、行動力。
興味が湧いたら、まずはやってみることが大事です。
実は私、「草ドラム教室」と称してドラムを教えていたりもします。
個人的事情もあって大々的に生徒さん募集はしていませんが、私の今まで何だったんだ的な経験を惜しげもなくお伝えして(これホント)、毎回笑いながら真剣に楽しくやっております。
自分もそうですが、自己流だと「これでいいや」で満足してしまって、その先があることがわからないんですよね。最近はYoutubeという便利なものがあるので知識も技術も動画で分かりやすく知ることができますが、見様見真似ではわからないところがあります。無理な叩き方をすると体を壊すし、やはり教わった方が上達は早いです、確実に。
色々落ち着いたら、こちらも新しいメソッドを入れて広げていこうかな。
ドラム面白いもん(笑)
楽しいドラム教えます ~「草ドラムレッスン」準備中
ライブ動画の公開をきっかけに「ドラム教えて」というお話を頂き、レッスンを始めることになりました。私でいいんですか?と思いましたが、ドラムの楽しさと上達の早道を教えてあげられる自信は、…あるかも!もっとドラムを楽しんでいただけるよう頑張ります!
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趣味としては他にやりたいこともあるんですが、とりあえず今はドラムに集中。時間に余裕ができたら、次に行きたいかと思っています。
自由時間は有効に、時間つぶしではなく、「できた!」を増やしていきましょう。
きっと、毎日が楽しくなる!
この度の記録的な豪雨で被害にあわれた皆様およびご家族の方に、心よりお見舞いを申し上げます。