2018年11月公開の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきました。
英国のロックバンド「Queen」のリードボーカル、フレディ・マーキュリーの生涯を描いたものですが、単なる音楽映画の枠を超えて感動を呼び、大ヒット!
みんな観ようぜ~~!
と言いたい気持ちをぐっと抑えて、ここではフレディの生涯に学んでみたいと思います。
(ネタバレありご注意)
※2019.3.3 比較動画を追加しました。
Queenを知っていますか?
私の年代だとQueenはリアルタイムですね。
私も当時買ってもらったばかりのオーディオセットのベストリスニングポジションに鎮座して「オペラ座の夜」を毎日聴いていました。
しかしながらフレディの奇抜なファッションや胸毛やルックスは正直ちょっと好みではなく、のちに彼がバイセクシャルと聞いた時には「やっぱり」なんて思ったものです。
昔は今ほどゲイな人たちへの理解はなかったのです、私も含めて。
Queenを知らない人でも、その楽曲は聴いたことがあると思います。
- スポーツのスタジアム会場でよく流れる「We are the Champions」
- ドンドンパ♪、ドンドンパ♪、の曲始まりで有名な「We will Rock You」
- 美しいハーモニーと「ママァ~~~」のフレーズやオペラパートが有名な「ボヘミアン・ラプソディ」。
等々…(リンクはYoutube動画です)
映画で描かれているフレディの生涯とは
彼は1991年にエイズでその生涯を終えるのですが、映画ではバンド結成から分裂の時代を経てまたバンドとして結束するまでが、素晴らしい楽曲とともに描かれています。
才能を分かち合える仲間同志が出会い、成功への階段を駆け上がっていくQueen。
本当の自分に気づいて行くフレディ。
そして成功してからの取り巻きとの一見華やかな生活と孤独。
どんなに成功しても、自分を真に理解してくれる人がそばにいないことのつらさ。
すべてを打ち明けて信頼できる仲間と再び行動を共にする喜び 。
そして迎える最後のライブシーンは、圧巻!
映画化に際しての脚色はあるようですが、素晴らしい映画に仕上がっています。
私は2回観ましたが、2回目もライブエイドのシーンでは泣いてしまいました。
フレディの場合はエイズによってその人生を閉じてしまうわけですが、いい仲間と友人がいる中で最期を迎えることができて、本当に良かったと思います。
映画に描かれた彼の苦悩、生き様から、私たちも学べる点があると思います。
フレディの「終活」を考える
さて、フレディの人生は幸せだったのか。
もしあと10年遅かったら、エイズの治療は劇的に進んでいて、世界はもう少し彼の(彼らの)音楽を聴くことができたかもしれません。残念ながら病気には勝てず、彼は伝説になってしまいました。
しかし彼は、最後の瞬間まで後悔なく生きることができたのではないでしょうか。
音楽的にはやり残したことは沢山あったでしょうし、我々も彼の(彼らの)音楽のその先をみたかった。
しかし彼の人生の終盤において、両親と理解しあい、仲間と同じ方向を向くことができ、良きサポートを受けながら最期を迎えられたことで、安らかに死を受け入れられたのではないかと思います。
真実はわかりません。これはあくまでも映画を観ての私の想像です。
しかし、周囲にきちんと「ありがとう」を言えて、「ごめんなさい」を済ませて、良い人間関係を整え、やりたいことをやった彼は、すばらしい人生の終わり方を自ら演出したように思えるのです。
人生の最後を穏やかに迎えるために
この歳になると、人生の最期を見送る機会が増えました。
どんな最期を迎えるにしても、いい人生だったなぁ、と思いながら逝けたらいいなと思います。
それにはそれまでの人間関係を整えて、周囲に愛されながら目を閉じたい、と思うのです。
そして逝く人には精一杯の愛情で、不安なく接してあげたいと思うのです。
実際にはそんなきれいごとでは済まされない現実もあるでしょう。
しかし自身の人生の残り時間を悟り、精一杯の勇気を出して家族(バンドや友人、家族)の元へ戻っていったフレディに学ぶことは沢山あります。
- 人はひとりでは生きていけない エイズ・癌・いつかは来る老衰…
- うわべだけの理解者(取り巻き)は、真の理解者を遠ざける
- 身近な人(両親・家族)との確執は、元気なうちに解決しておく
- 自分に素直に、自己開示する
- 人を受け入れて、人に受け入れられる自分を育てる
- 人生は、良い人間関係の中で終えたいもの
私はこの映画を観て、Queenの音楽とバンドの素晴らしさに感動するとともに、昨年亡くなった父の最期を重ねながらそんなことを考えていました。
いや、そんなことを考えなくても、本当にいい映画でした…
みんな、観ようぜ~~!!
・・・結局言ってる(^^ゞ
おまけ
ストーリーには若干の脚色があるようですが、フレディの人生の大きな流れやバンドのサクセスストーリーは損なわれていません。事実との相違点についてご興味がある方は、例えば下記の記事をご参照ください。
- クイーン自伝映画『ボヘミアン・ラプソディ』を事実検証
Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29421/1/1/1
映画のハイライトは最後のLIVE AIDの再現映像。演技、演奏、映像、会場、どれだけ作り込まれているかがよくわかる比較動画がありますのでご覧ください。やっぱり、凄い!
Queenについてもっと知りたい!という方は、tamarancheさんのコラムが時系列でとてもわかりやすいです、凄いです。私はリアルタイムでしたがアルバムを2~3枚持っているぐらいの薄いファンでした。後年楽器を始めてバンドでQueenをやるなんて、その頃は思ってもいませんでした。(笑)
- 映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観た人に読んでほしいクイーンの話 - デスモスチルスの白昼夢
http://tamaranche.hatenablog.com/entry/2018/11/22/175101
ボヘミアン・ラプソディで、懐かしいこれを思い出しました。
20年ぐらい前にやっていたNHK教育テレビの「ハッチポッチステーション」。グッチ裕三さんの「江戸川サリバンショー」のコーナーが大好きで、毎回期待して録画してました。クオリティ高くて大人大笑い、子供はこれがオリジナルだと勘違いの爆笑童謡パロディです。特にお気に入りがこの「犬のおまわりさん - ボヘミアン・ラプソディ」でした。かたせ梨乃風味のグッチさんが脳裏から離れない…
他の動画も見だすと止まらない!のでこの辺で…