実は私、しつこい耳鳴りに悩んでいます。
評判のいいところへ行ってはあきらめ、行ってはあきらめを4回ほど繰り返しても治らず、もういいかと思っていましたが、この春から今度は整体に挑戦しています。
そこで最初の施術時に聞いたお話が、非常に
深い
話で、聞いているうちに
耳鳴りに人生を学ぶ
ような気になっていました。
どういうことかというと…
※私固有の症例と治療のお話であるため、具体的な病院名や治療内容は伏せています。ご理解のほどよろしくお願いします。
私の耳鳴り歴
実はもう2年以上「両耳高音系そこそこ大音量」の耳鳴りとお付き合いしています。
それは突然やってきました。
2017年3月5日の日曜日、リビングのソファーでのんびりテレビ見ていた晴れた日のお昼前、突然何か高い音が、結構な音量で鳴り始めました。
その時のことは、はっきりと覚えています。
「何?何の音?」
指向性なし。
聞こえているのは自分だけ。
ていうか自分の頭の中で鳴ってる?
高音系10KHz~11KHzの連続音が数種類と、その背景でうっすら、セミがワシャワシャ鳴いてる感じ?
そして稀に、それを覆いつくすさらなる大音量のキ~ン音。
な、なかなか賑やかだぜ。(-_-;
音量レベルでいうと、地下鉄の中でも聞こえてます。ライブ会場ではさすがに聞こえないかな。
周波数が違うので日常生活は大丈夫ですが、集中力が途切れがち。はい、前にも増して。
最初の1年ぐらいはうるさいし眠れないしで、気になって仕方ありませんでした。
耳鳴り治療その1 地元で評判の耳鼻科(1)
発症した次の日には、地元で評判がいいと言われている耳鼻科に行きました。
聴力検査など行い、血流をよくする薬をもらって、半年以上通院しました。
が、全く改善せず。
メニエールとか脳の病気とかではない、と言われました。
CTスキャンはやってません。何か月か経ってから、
「うちにも設備あるけどやってみますか?」
とかあきらめ顔で言われてもやんないよ…
そんなわけで、確か半年ぐらい通いましたが、これ以上うちじゃどうしようもないみたいな感じになってしまい、行かなくなりました。
チ~~ン…
耳鳴り治療その2 耳鳴り治療も謳っている鍼灸院(1)
耳鼻科に行くのをやめたのは、鍼治療という手段をネットで見つけたからです。
もう打つ手がないなら自分で探すしかない!とネットを見ていたら、
耳鳴りも治ったという体験談が掲載されている鍼灸院があるじゃないですか!しかも会社から電車で数駅!これなら行ける!
というわけで、予約を入れて会社帰りに行ってみました。
最初の問診で、
「耳鳴りは難しくて、治る確率は五分五分」
「最初の数回で聞こえ方が変わるようなら可能性あり」
と言われましたが、もうやるしかない。お願いします。
実は、初めての鍼治療体験でした。
後から考えると、そこは結構特殊なやり方だったみたいです。
一回の治療で30~40本の鍼を使います(通常は10本以内?)。
結構ぐりぐりと、深く刺します。
結構痛いです(普通は痛くない?)。
耳鳴り治療ということで耳のまわりにも刺すのですが、これが直接耳に届くゴリゴリ音と相まって痛いのなんの。我慢強いほうの私ですが、思わず声を上げてしまうぐらい痛いです。
他に肩甲骨周りとかふくらはぎとか気になるところも打ってくれて、それも結構グイグイくるのですが、耳周りに比べたらまだ我慢できる。
鍼を打った後しばらくそのまま安静に寝ていますが、その間隣のベッドで施術している人が時々「う~~」とか「あがが…」とか言うのが聞こえてきましたので、みんなそこそこ痛いんでしょうね。それが快感?の様にも聞こえましたけど(笑)
しかし残念ながら、しばらく通っても聴こえ方が変わる兆しがなく、何より毎回あの痛さ(特に耳周りを施術するときの恐怖)に耐えられないと思い、通うのをやめてしまいました。
鍼灸院の名誉のために言っておくと、耳鳴りじゃなくて通常の肩とか足腰とかなら、ほぼ治す自信があるそうです。私のは治せない方の耳鳴りだったようで…、残念!
ここでは4万円ぐらい使ったかなぁ(健康保険外)…
チ~~ン…
耳鳴り治療その3 知人の耳鳴りが治ったという結構有名な鍼灸院(2)
もうちょっと治療歴の話が続きます。
耳鳴り治療にも色々あるんだなー、ってな話ですので、手っ取り早く本題に入りたい方はすっ飛ばしてください(笑)
さて、そんな耳鳴り話をあるところで雑談していたら、私より重症な、耳鳴りだけでなく眩暈ふらつきで生活にも支障をきたしているような人が「そこに行ったら治った!」というところを紹介してくれました。
東京の大きな駅のそばにある、耳鳴り治療ではたぶん知る人ぞ知るぐらいには有名な鍼灸院です。
会社から反対方向だしちょっと遠かったけど、治るなら!ということで行ってみました。
同じ鍼灸院でも前のところとは全く違って(どっちがいいとかいう話ではなく)、
一回の施術で使う鍼は5~6本、使い捨て。
全く痛くない。
耳周りには刺しません。
週1回~隔週ペースで通いましたが、前回の効果を見て、打つところをかえていきました。
大体5回で変化がでてくるものだそうです。私も、聞こえ方のレベルを毎日メモして診察時に伝えました。
が、…5回終了時にも特に変化なし。
「どうしますか?」
と、聞かれました。
どうしますかと言われても。
しかし、ここを紹介してくれた知人の「10回行けば治る」という言葉を信じて、もう少し続けることにしました。
「10回までお願いします!」
で、…10回通いましたが特に変化なし。
「すみません、もうやることがありません」
と、さじを投げられてしまいました。
ガ~~~~ン… (''Д'')
ここには6万円ぐらい使ったかなぁ(健康保険外)…
チ~~ン…
※私の症例には鍼治療は効かなかったようですが、ちゃんと治る人もいます。あきらめずに一度やってみるのも良いかと思います。下記、ご参考まで。
耳鳴り治療その4 ストレス解消
耳鼻科行っても鍼やっても治らないし、もうこれは歳のせいかな仕方ないな、とあきらめていましたが、
実はひとつ期待していたことがありました。それは、
ストレス。
会社勤めにはつきものの、
ストレス。
あるよね(笑)
鍼治療をやめて数か月後の夏に、早期退職しました。
これで会社のことはきれいさっぱり頭の中からなくなって、
ストレスからも解放されるはず!!!!
耳鳴りも良くなるのでは?!!!
と期待しましたが、…相変わらずよく鳴ってました。
秋には、毎年恒例の沖縄慶良間諸島にダイビングに行ってまいりました。もうかれこれ35年近く通っております。
さあ、のんびりするぞ~~!!!!
ストレスフリーな生活だ!!!!
耳鳴りも良くなるのでは?!!!
と期待しましたが、…海の中でもよく鳴ってました。
海は楽しかったけど、耳鳴りに関しては、残念…
チ~~ン…
耳鳴り治療その5 地元で評判の耳鼻科(2)
耳鳴りとは関係なく、若干中耳炎ぽくなって炎症ができたので、
前回とは別の、こちらも評判のいい耳鼻科に行きました。
前回の耳鼻科よりも設備が新しく、患者さんの話をよく聞くタイプの先生でした。
好感が持てたので、ダメもとで今までの治療歴も含めて耳鳴りの相談もしてみたら、より丁寧な聴覚検査、症状のアンケートなどを行ってくれて、・・・同じような薬。
やはり原因はわからないですよね。
そして加えて指導されたのは、ホワイトノイズ療法(正式名称は忘れた…)。
耳鳴りが気にならない程度の音量で、一日中ホワイトノイズを流しておくというものです。
実はこれ、耳鳴り初期の眠れなくてつらい時期にやっていました。寝るときに水の音とか虫の声とか、一晩中流していたのです。
耳鳴りに対抗させるとかなりの音量になっちゃうんで、ドアを開けているとちょっと迷惑でしたね。
これを今度は日中もずっと流すようにしました。
・・・で、二か月ほど頑張ったかなあ。
変化なし。
5~6回通院しましたが、やっぱり耳鳴りは難しいねみたいな感じになって、炎症も治まったので、行かなくなってしまいました。ホワイトノイズも、うるさいんでやめちゃいました。
チ~~ン・・・
耳鳴り治療その6 耳鳴り治療の実績をうたう整体院 ←今ここ
そんなこんなで、結局これも老化現象か… とあきらめていたのですが、やっぱりどうにもうるさくて気になる時があります。
そこで、ネット情報で前から気になっていたところに最後の望み?をかけて、治療を受けてみようと思った次第です。
鍼治療とは違うアプローチ、「整体」で治療していくようです。
ちなみに何故今まで行かなかったかというと「遠いから」。
自宅から電車で2時間以上、車で高速使って1時間以上。
なかなかの覚悟がないと通えないよ…
3月末の初診では2時間の治療時間枠を予約しましたが、最初の1時間は、現状の問診と「理解」でした。
ここでの治療は、「体を整える」ことと同時に、
「脳に『もう大丈夫』だと理解させる」ことを治療の方針にしており、
それには 患者自らが「耳鳴りの概念を理解すること」が何よりも大事、という考えです(以上、私なりの理解です)。
耳鼻科での投薬やノイズ治療、鍼灸院での鍼治療のような、症状に対しての治療とは全く異なるものですね。
また、先生は耳鳴りのことを、頭の中で鳴っているという意味で「頭鳴り」と表現されており、以下私の症状についても「頭鳴り」あるいは「頭鳴り(耳鳴り)」と書かせていただきます。
では、先生のお話
「頭鳴りってなんだ?」
「どうやって治していく?」
はじまりはじまり~
前置きが長くて申し訳ありません・・・
「頭鳴り(耳鳴り)」は、脳の正常な反応
先生曰く
「頭鳴りは、脳の正常な反応です」
頭鳴りなどのシグナルが出なかった場合、それをいきなり飛び越えて脳や心臓の疾患や、ノイローゼといった深刻な精神的なダメージが起きていた可能性もあります。
頭鳴りを認識していることは、正常であること。
今までのストレスがたまっているはず。
なんと!
頭鳴りがなかったらノイローゼになっていたかもしれないのか!
もっと重い病気にかかっていたかもしれないのか!
このうるさい頭鳴りがオレを守ってくれていたのか??
これは新しい概念です。
そしてやっぱり、ストレスなのか~?
でも、会社辞めても、沖縄でボーっとしても、治らなかったよなー。
一度なっちゃったら、ストレスを減らせば治るというものではない、ということのようです。
「頭鳴り(耳鳴り)」の原因は…
頭鳴り(耳鳴り)の原因は多岐にわたり、特定するのは難しいと言われています。
しかし脳腫瘍や脳梗塞など緊急を要する病気が原因のこともあり、早めに病院に行った方がいいようです。
前述したように私の場合、耳鳴り発生の次の日に耳鼻科に行ったものの、耳の病気を含めてそういった原因はみつからず、半年ぐらい同じ治療同じ薬(血流をよくする薬)を続けても改善は見られず、行くのをやめちゃいました。
その後、耳鳴りの治療実績ありという鍼治療を2軒、違う耳鼻科にも1軒通いましたが、どこも効果なく、さじを投げられてしまいました。
結構な金額注ぎ込んだんだけど…(泣)
「頭鳴りをやめる」という考え方
では、先生の「治療」はというと、
症状に対して何かをするというものではありませんでした。
やはり遠方から通ってくれる患者さんで、頭痛歴45年の人がいます。
治療を続けて、今は「頭痛をやめた」状態になりました。
再発もするけれど、そうやって少しづつ治ってきています。
頭鳴りする人の特徴は、
- まじめ
- 頑張り屋
- 気遣いができる
- 責任感が強い
- 一生懸命やる人
経験上、間違いない。
気長に治療を続けましょう、
「脳が頭鳴りをやめるまで」
この、「頭鳴り(耳鳴り)をやめる」、という考え方は衝撃でした。
別に好きで一日中、寝る間も惜しんで?このキーンって音を聞いてるわけじゃないんだけどなぁ・・・
やめられるもんならやめたいですよ、私も。
…と、何言ってんだ顔の私を前にして、先生のお話は穏やかに続きます。
こうありたい自分を、未来設定をしましょう
過去治らなかったことの「証拠固め」をやめよう。
耳鼻科、鍼治療、だめだった
…次は脳では?脳の思考回路を治療しましょう。
過去の生活も間違いなく関係しているはず。
要するに「現状維持バイアス」的なことでしょうか。
耳鳴りしている自分を正当化している、とでも??
「証拠固め」と言われてもですねぇ…
脳が認識したものが物質化していきます。
明日も同じ状態が続くと認識したら、そうなります。
脳に安心して良いと教えてあげないといけない。
明日は良くなるはず。
「もう頭鳴り(耳鳴り)しなくていいんだよ。」
って脳に教えてあげるということでしょうか。
でも、そう考える自分と、教えてもらう脳って、同じ自分だよね。
う~ん、わかるようでよくわからん、難しい…
何ヶ月後に、こうありたい自分を設定しましょう。
諦めずに設定していく。 過去は流す。
諦めた設定をすると、未来はそうなる。
おぉっ!急に深いとこ来たっ!!!
これは頭鳴り(耳鳴り)だけの話じゃないですぞっ!!
「こうありたい自分」
生活のことだったり、起業のことだったり、…
嫌なことはしない、鳴らない時間を増やしていく
頭鳴りは、悪いものではない、守ってくれるもの。
悪いものと考えると、存在が大きくなってしまう。
とりあえず、守ってくれてありがとう、と思いましょう。
もうサイレンはいらない、と語りかけてあげましょう。
うん、少しだけ、この音がいい奴に思えてきました…
好きなことを始めるべき。
深い呼吸、体液循環で治していきましょう。
嫌な記憶を、たくさんの記憶の海から拾ってきてはダメ。
良いもの、気持ちいいものを持ってきましょう。
自分の中にストックしておいて、引っ張り出してくる。
嫌なものが出てきたら、1分以内にゴミ箱に捨てましょう。
常に楽しいこと、気持ちのいいことを考える。
嫌なことは1分以内にゴミ箱に捨てる。
これ、わかりやすい!
ゴール設定ができれば、過去も全部いい思い出になります。
例えば「欲しいものを買いに行ったけど売り切れで買えなかった…」も、
「しばらく待ったら別の店で安く手に入って、あのとき買えなくて良かった!」になるかも。
ゴール設定が大事。
あと付け加えるなら、
あきらめずに続けることが大事。
でしょうか。
概念理解が大事、治療より大事。
嫌なことはやっちゃダメ。
幸いにして嫌なことが降ってくる日常からは少し離れましたが、何かを得るためには多少嫌なこともやらないといけないですよね。
それにしても、選べることならば嫌なことを選んじゃいけないと、頭鳴り(耳鳴り)も言っております。
了解!(^^)/
以上、教えていただいた頭鳴り治療を進める上での概念ですが、
人生を楽しく前向きに生きていくためのコツが含まれていると思いませんか?
闘わない、「やめる」ときを待つ
実業家で、講演会や著書で多くのファンを持つ 斎藤一人さん の本を読んでみたのですが、その中に
「困っている人はいない」
という一節がありました。
困っている人はいない。
その人は今、学んでいるんです。
そうなんですね。
今は耳鳴りに学んでいる時なのかもしれない。
「ぃゃこんなもん邪魔なだけで、学ぶものなんてないだろーよ!」
…いかんいかん、そう思っているうちはダメなのかも。
耳鳴りという病気であることを「やめる」ときが、私にも来るのかな。
体に無理をしている部分があると、脳にも悪影響があるそうです。
まずは、今ある「体の歪み」を治していく治療を続けてみようと思います。
ちなみにここでは、私のように何軒も治療に回ってダメだった人の耳鳴りが治ったり、国内で権威と言われる専門医にさじを投げられた人が良くなったりという実績が数多くあるそうです。
施術だけでなく、会話を通して気持ちが楽になり、そこも治療の一部かと思っています。
信じよう。(今までと同様…)
現在治療5回、未だ頭鳴りは元気に続いています。
脳への語りかけが足りないかなぁ~…
気にすることはないさ、まだ鳴らし足りないのさ。
飽きたら静かになろうね。
キ~~ン (゚Д゚)ゴルァ! ←これダメ^^
1年後、どうなった?続編書きました
耳鳴りとつきあっていく方法 ~3年目の経過報告
1年ほど前に自身の耳鳴り体験についてオープンにしてみたら、意外にも同じ悩みの方が周りにも結構いて、「実はわたしも…」というお話をする機会が増えました。コラムへのコメンや、個別にいただいた情報、他の皆様の経験も含めて、情報をアップデートします。
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