投資初心者がつみたてNISAを始めるまでのお話、やっと最後になります。
前編(お勉強編)、中編(口座開設編)に続き、今回は「何にいくら投資するか」悩む男です。
根がギャンブラーではないので「安全」「そこそこ」をモットーに選びました。で、ポチってから1週間経ったらすでに細かいことは忘れてる^^
まさに「ほったらかし投資」!
時々はチェック&メンテをする必要がありますが、積立を始めたら、頭の多くのスペースを投資で使うことはないでしょう。
そんな感じで続けていこうと思っています。
王道、つみたてNISAでインデックス投資
景気や社会情勢に右往左往せずに、「ほったらかし」で資産運用ができるのが「インデックス投資」です。
そして投資初心者向けの「つみたてNISA」。
長期投資の観点からも「一日でも早く始めた方が吉!」のようです。もっと早く始めておけばよかったと思いましたねー。
商品を選びます
さて、つみたてNISAの口座開設の審査も通ったし、いよいよ商品選びです!
面白くなってきました。
投資信託の選択基準を決めよう
これから始めようとしている「インデックス投資」は、
「日経平均株価・TOPIXなどの『株価指標』と同じような動きをするように運用する投資信託」
なんですが、
商品によって運用の基準とする指標や、その組み合わせ・比率や運用の仕方で、色々な特徴があります。
「つみたてNISA」の対象商品はかなり厳しい要件を満たしているものに限定されるため、私のような初心者にも安心です。
例えば
つみたてNISAの安心
- 販売手数料がゼロ(ノーロード)
- 信託報酬が低い
- 運用期間が長い(20年以上)
- 一定以上の純資産総額(50億円以上)
その他にも報告義務や運用の制限などの要件があり、ギャンブル性の高いものはなさそうです。逆に言えば、一攫千金はないですね。そもそも積立だし。
どの商品を選ぶかの基準としては、
商品選択の基準
- 単一指標(株式型)か、債券なども加えたバランス型か
- 株式指数はどの地域を、何を選ぶか
- バランス型なら内容とその割合は
- ファンドの総資産(順調に積みあがっているか=継続性)
- 運用コストの低さ
- 運用成績(トータルリターン、シャープレシオ、ファンドスコア)
- 運用会社の好み
- 評判
などがありますが、好みと評判についてはブロガーさんのコラムやYoutube、「Fund of the Year」などを参考にさせて頂きました(一番下にリンクあります)。
これらを頭において商品を見比べて、2つか3つの商品に「分散投資」することにます。
「分散投資」というのは、ひとつの指標に絞り込まずにいくつかの指標に投資対象を分散させることで、どこかの景気が悪くなっても他のところで補えるようなバランスをもたせるやり方です。
よくあるのは、景気に左右されやすい「株式」と比較的安定な「債権」の組み合わせ、「地域」の組み合わせ、「為替」や「REIT(不動産投資信託)」を指標に入れたもの、などです。
これらのバランスを始めから設定してあって、それひとつで分散投資ができるという「バランス型」の商品もあります。
また、長期間かけて買い付けを行うという意味では、つみたて投資自体が時間の分散を使った投資であるとも言えます。
選択基準、私の場合
150以上ある楽天証券のつみたてNISA対象商品(正確には158、2020年5月3日現在)からどれを選ぶか、最初は見当もつきませんでしたが、こんな風に選びました。
- 地域は、米国+全世界+先進国
- 米国株式のS&P500を重視
- 国内株式は考えない(地域成長率低い)
- バランス型で債権も指標に加える
- でも株式重視、ある程度リスクをとる
- 運用コストは低く、0.2%目安
- 総資産が右肩上がり、30億円以上目安、できれば100億円
ご参考になりますでしょうか。
奇をてらわず、冒険はせず、最後は好みで選びます。
もっとリスクを入れてリターンを期待するなら、新興国株式、新興国債権、先進国REIT(不動産投資信託)なども候補に入ってきます。このあたりは考え方次第ですね。
そして、一旦決めたら、長いお付き合い。
これが大事。
大公開!こんなの選んでみました
では結局どれを選んだのか、大公開。
結果的にはご想像通り、素人が選びやすい、固めの選択になっていると思います。だって初めてなんだもん(笑)真似すれば大丈夫とは決して言えませんので、悪しからず…
選ぶうえでの考え方の参考にしていただければ、幸いです。
先に言っておくと、どのファンドもコロナショックで一旦大きく値を落として、現在持ち直しているところです。
ひと月前ぐらいが買いごろだったかもしれませんが、つみたての場合は一度に大量買いするわけではないので気にしない。そして楽天カード決済では買付日は固定で選べない。
長い目で見ましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 先進国・新興国株式(広域)-為替ヘッジ無し
- 指標:MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
- 地域:先進国88.5%(米国55.8%、日本7.3%、他)、新興国11.5%
- 買付手数料:なし
- ファンドの管理費用(含む信託報酬):0.1144%
- 純資産額:244.32 億円 前年比 +675.13 %
- 買付ランキング:19位
- 積立設定件数ランキング:4位
今一番人気かも知れない。何か一本とりあえずと言われたらこれ、的な。
米国重視の先進国重点型で、日本と新興国もちょこっと入っているというのがいいですね。運用コストも低いし、純資産は順調に伸びて100億を超えていますので、突然無くなることはなさそうです。
全世界型ではこのあたりも候補でした。
●楽天・全世界株式インデックス・ファンド
●ニッセイ外国株式インデックスファンド
●eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
結局、一番人気は押さえておこうということでこれに。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
- 米国株式-為替ヘッジ無し
- 指標:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
- 買付手数料:なし
- ファンドの管理費用(含む信託報酬:0.162%
- 純資産額:912.67 億円 前年比 +125.52 %
- 買付ランキング:3位
- 積立設定件数ランキング:2位
正直、これは迷いました。
「S&P500」を指標とした商品をひとつ、と考えていたので、
●eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)…人気!
●SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド …注目!
のどちらかにしようかとも思いましたが、楽天のこの商品はちょっと変わっていて、S&P500より全米に広く、小さな企業までを投資対象としています。
S&P500は大企業500社を対象としていますが、この先航空業界や自動車業界といった大企業に大変革がおこり、その時にかつてのMicrosoftやAppleのような小さな企業がアメリカを救うかもしれない…
という期待を込めて、この商品を選びました。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
- バランス(固定配分・高リスク)-為替リスク低減
- 配分:全世界株式70%+投資適格債権30%
- 指標:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス + ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス
- 買付手数料:なし
- ファンドの管理費用(含む信託報酬):0.233%
- 純資産額:35.79 億円 前年比 +349.62 %
- 買付ランキング:23位
- 積立設定件数ランキング:25位
バランス型も、迷いました。
安全性を重視するなら、より多くの指標を使って債権比率が高いもの、例えば
●DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)…4指数、債券85%
●三井住友・DC年金バランス30(債権重点型)…4指数、債権70%
●eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)…8指数、債権37.5%、REIT25%
などが候補に上がりますが、ここであまり安全性を考えてもなぁ… と、株式重視型のこちらを選びました。株式には、eMAXIS Slim 全世界株式とは異なる指標を使っています。
運用コストが0.233%とちょっと高めですが、どういう動きをするのか見ていきたいと思います。
この先やるべきこと
というわけで選んだ上記の3商品、つみたてNISAは「年間40万円まで」積みたてられますから、「ひと月33,333円まで」となります。
分配はあまり深く考えず、
- eMAXIS Slim 全世界株式に、15,000円
- 楽天・全米株式インデックス・ファンドに、15,000円
- 楽天・インデックス・バランス・ファンドに、3,333円
としました。
年の途中から始めたので、年間40万円の残り枠は大体同じ比率で振り分け。
商品で選んだので、トータルで投資のバランスをどうするかまでは気配り出来ていません。
本当はこれじゃだめで、これからは世界経済の動向を見ながら、配分を変えたり、新しい商品を加えたりして、全体の投資バランスを時々調整する必要があります。
これを「リバランス」と言って、必ずやるべし!と言われています。
完全に「ほったらかし」でもいいんですけど、やった方がいいんでしょうね「リバランス」。勉強のためにも、時々は見直しをしたいと思います。
iDeCoもお忘れなく
「iDeCo」は、公的年金に加入している20~60歳の人が加入できる制度です。
あまり触れてこなかったのは「60歳まで」という制限があるから。orz
60歳目前の私には今さらな話でしたが、節税と老後資金づくりに活用できます。
ざっくり言うと、
iDeCo
- 60歳まで積立を行い、60~70歳の間に引き出し開始
- 60歳までは自由にお金を引き出せない
- 掛け金には上限あり(対象者によって違う)
- 掛け金は全額所得控除
- 運用利益は非課税
- 受け取るお金にも控除の適用あり
3つの節税メリットが大きいですね。
是非、若いうちにご検討を。残念 (^^;
若い世代では常識?
とまあ、今まで我が家では会話の端にも出てこなかった「投資」というものをお父さんは始めてみたんだが、お前たち早く始めた方がいいぞ!
…と、今は社会人でひとり暮らしをしている子供たちに得意げにLINEしてみたら、
息子「やってるよ」
娘「あたし元銀行員」
父「・・・そ、そうか頼もしいな ^^;」
私が若い時は、投資なんて考えもしなかったのに。
そういえば前職でも私が退社するあたりで、年金制度がそれまでの100%会社任せから変わったんだっけ?「もう関係ないもんねラッキー」ぐらいに思っていたような気がする。
あの頃は「メンドクサイことになるなー」としか思わなかったけど、若いうちからお金のことを考える機会があって、良いことかも知れない。
子供たちよ、おやじを越えてくれ。
・・・とっくにまたいでいたという噂
ライフプランに沿った投資を
今の若い人は「投資」にあまり抵抗が無いようです。「投資=下手をすると破滅」というのは昭和なイメージなのかもしれません。
そして、老後資金作りのために国の制度で守られた投資が「iDeCo」であり「NISA」です。活用しない手はないですね。
特に、我々定年世代が使うべきは「NISA」「つみたてNISA」です。
「つみたてNISA」は、今回私が始めたように投資へのハードルは低いですが、それでも年間ん10万円のつみたてを20年続けられるかというと、…
その場合も、つみたて額を減らす、解約して現金化する、など、生活にあわせた運用が可能です。(但し、解約したらそのつみたて枠は消滅します。)
もちろん順調につみたてることができれば、例えば「60歳から20年間」限度額をつみたてると、「80歳で800万円+利益」の老後資金が手に入ることになります。
銀行に預けておくよりは、お金のためにも頭のためにもいいんじゃないでしょうか。
投資に回すお金がたくさんある方は、「一般NISA」か、思い切って「株式投資」とか、やってみるのもいいかもしれないですね。但し、ほったらかしというわけにはいきませんので、それなりの知識と好奇心が必要です。
もっとリスキーな投資もありますが、もう若い時のように挽回できる時間も体力もありません。
大切な老後資金ですから、これからの余生をよく考えて運用しましょう、僕たちは。
投資をするとアンテナが増える!
退職金は、サラリーマンにとって人生で一番大きなまとまったお金かもしれません。
勘違いしてはいけないのは、退職金はご褒美でもゴールでもなく、「これからの」人生を生きていくための資金だということです。
「昔、養老孟司さんの『バカの壁』という言葉がはやりました。実は定年や退職金にも『バカの壁』があるのです」
セゾングループで金融子会社の資産運用業務に従事して2006年にセゾン投信を設立し、07年より現職。気が付けば50歳を過ぎていたという中野社長は、同世代の人間に「定年がゴール」「退職金をもらうまで」と、老後の人生を思い描けない人があまりにも多いことにがくぜんとした。
「彼らの頭には、60歳で退職金をもらえば人生が一段落すると思い込んでしまって思考停止する『退職金バカ』という壁があるのです」
退職金をもらえば人生が一段落?
とんでもない!
人生これから楽しまなくっちゃ!
せっかくもらった退職金、銀行のエサにせず、もっと働いてもらいましょう。
投資を始めると、世の中の動きに対して色々なアンテナがたつようになる、そうです。
私はまだまだ投資初心者で、やっと「投資」という言葉に抵抗感がなくなったレベルですが、やっているうちに情報や知識が頭に入るようになるのでは、と思います。
実際、Youtubeを見ていても、そういうチャンネルに目が行くようになりました。
頭の体操ができて、お金が増えれば、こりゃ結構なことで!
お金の勉強をしておけば、おかしな投資話にホイホイのっかることもなくなるのではないでしょうか。
インデックス投資は「持ち続けること」で利益につながる、はず。
一喜一憂せずに、長く勉強を続けていきたいと思います。
今回の参考本、サイト、Youtube
今回も、ネット情報にはお世話になりました。
パソコン画面ばかり見ていると頭の中で情報がとっちらかってしまうので、本を一冊手元に置いて、ときどきそこに立ち返ったり、情報をメモしたりというやり方がよかったです(私の場合)。
ご参考リンク
- 【つみたてNISAの積立額】いくらにすれば良い?
【注意点も紹介】|まーペソライフ - 【画像付き】楽天証券のつみたてNISAの買い方を紹介!
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ファンド選びは多くの情報がありますので、是非ご自身で調べて、納得できるものをみつけてみて下さい。
…以上、ご参考になれば。